INAKA談話ブログ

時間があるときに趣味や自作小説や雑談など書きます

【ホラー小説】鏡の病院 ①

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 ※これはフィクションです。

 これは私がまだ小学1年生のとき、病院で起きた出来事です。その頃の私は余り体が強くなく、学校を休むことが多く病院にいるほうが多かったです。

小学校1年生の頃・・・

「はーい、今日の検診終わりだよ。アカリちゃん偉かったね。」と看護師は私に行った。今日は検診のため私は病院にいた。

私は「いつになったら、学校のみんなと遊べるの?早く治りたいな。」

体が弱かった私は学校に行く日と比べて病院のベットに入る時間のほうが多かった。学校は数える程度しか行ってなくほとんど病院の中で過ごしていた。

看護師は「アカリちゃんが早く治れって願えばきっと治るし、学校のみんなと遊べるよになるよ。」と私に励ましてくれた。

 私は生まれた頃から体が弱く保育園の時もほとんど病院にいる時間が多く久しぶりに保育園に行った時はもう卒園する歳で保育園に行く日が少なく友達と言える人はいなかった。

 私の検診が終わって看護師が部屋を出て10分くらい立ち入り口の扉が開いた。お母さんだった。

 「おかあさん!」

 「アカリ!今日も看護師さんの言うこと聞いた?今日はアカリの好きなりんご持ってきたよ!」母は私が病院にいる頃検診が終わった後に毎日見舞いに来てくれる。

母は私が生まれる前は銀行に勤めていたけれど私が生まれてからは私に見舞いのために銀行をやめて検診の前にできるバイトをやっている。父は夜遅くまで仕事で父と話すのは電話やテレビ電話で話す時だけだった。

「わーい!りんご。お母さんありがとう。」

 「じゃあ、りんごを切り分けるから待っててね。」母は部屋にあった手洗い場でりんごを切り分けた。そして切り分けたりんごを皿に盛り、私の前に置かれた。

「あー!りんごがウサギさんだ。上手だねお母さん。」私はそう言って1つずつりんごを食べた。母はりんごを食べる私の顔をニコニコしながら見ていた。

「美味しー!」私は1つりんごを食べたらまたりんごを1つと口に入れた。そしたらいつの間にか皿にあったりんごはなくなっていた。

母はりんごがなくなった皿を手洗い場で洗い始めた。その時私は

「いつも病院のベットで暇~。お母さん、私いつになったら治るの?」と言った。病院にいる日が多くなりいつも見る景色や毎日の検診で私は少しずつ病院にいることが嫌になっていた。

母は「アカリはきっと良くなるよ。もう少しだから頑張ろうね。」と私に言った。

私はそれを聞いて 

「もう少しもう少しっていつも言ってるじゃん。お母さん、私が幼稚園の頃だってほとんど病院だったし、その時もお母さん『もう少しで治るよ』って言ってたじゃん。もう私小学1年生だよ。いつになったら学校に行けるの?お母さんの言ってること違うじゃん。もうこんな生活嫌だよ。

私は体全体を布団にかぶせた。お母さんは「ごめんね」と一言言って部屋を出た。私は布団の中で泣いていた。・・・

 「うーん、眠っちゃってた?」部屋の電気はついてなく暗くなっていた。部屋は薄っすらと見えるくらいだった。私はベットから出て入口の扉を開け、外の通路を見渡した。通路は真っ暗で誰もいなかった。

「すごい真っ暗。あれ?なんか向こう何か光っている?」私は部屋を出て通路の光っているところに恐る恐る行った。私の部屋と光っているところの距離は部屋3つ分離れていていた。光っていたものは鏡だった。私は、

通路はすごく暗いのにここだけすごく明るい。なんでかな?」と私は不思議に思い興味本位でその鏡に手を触れてみた。

「うふふふふ」と鏡の中から女の子の声が聞こえた。

「え?いま鏡の中から女の子の声が聞こえた。」私は驚いて一歩下がった。鏡を見ると普通の鏡で私の姿が写っていた。私の気のせいだったのかな?もう一度手を触れてみよう。」ともう一度鏡に手を触れてみた。すると、

「こっちに遊びに来ない?きっと楽しいよ!」と鏡からまた女の子の声が聞こえてきた。

その声が聞こえてきたその時、鏡を触れていた手が鏡の中に引き込まれるように入った。私はさっきの声を聞き、「私も遊びたい!」と全身を鏡の中に入れた。