INAKA談話ブログ

時間があるときに趣味や自作小説や雑談など書きます

【自作小説】「私の影」第三話 朝 前編

 

 

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影はいつも私についてくる。そんな影は時に一日の最高のスタートアップの源になる。

「ぴぴぴ!ぴぴぴ!」と目覚まし時計のアラームが鳴る。まだ眠気がある私は目を閉じたまま目覚し時計のなる方へと手を差し伸べる。

「カチッ!」とアラームを止める。

「うぅっぅまだ眠い・・・」

止めた後一瞬また眠りにつきそうになったが、勇気を振り絞りすぐに電気をつけた。電気の明るさで眠気が吹き飛んだ。時計を見ると朝6時だった。カーテンを開けると太陽の頭が出ていた。

「もう朝が来たかぁ」と言い、パジャマから運動服に着替え始めた。

私は最近朝のウォーキングを始めた。以前は朝起きても二度寝をする日々が多く、学校に遅刻しそうになりほぼ毎日母に怒られることがあった。私は、母に「二度寝するくらいなら外で目を覚ましなさい」と言われ、泣く泣く朝のウォーキングをやっている。

「あぁダルい、動きたくねー」と独り言をブツブツ言いながらまだ寝ている家族を恨めしそうに思い家のドアを開けた。

「眩しい!」

カーテンから見た太陽と比べて外から見た太陽は全身を光で包むかのような眩しさだった。自分の影もまた太陽のせいか影から生気を感じるくらいはっきりと見えた。

私はウォーキングをする前に背伸びをしてから歩き出した。

・・・・・・

外はまだ私以外誰もいなかった。家から少し離れたくらいで私は

「外は人一人いないな。みんなまだ家の中で寝ているのか?」と以前の自分を忘れているか上から目線な口調で言った。

私の住む家は田舎に属する地域だったが、私の家の周りは隣同士の家が連なっている。5分後、歩いていると私は学校に行く方向と学校から離れた道に行く分かれ道に来た。

私は「今日も学校があるのに朝から学校の道を行くのは気が進まん。学校の方に行くくらいならまだ学校から離れた道に行ったほうが良い」と言い、普段行かない道ではあったが、学校と比べたら気が楽だと学校から離れた道に行った。

朝というのもあり、私はダラダラ歩いていたが太陽の光ではっきりと見える自分の影はまるで楽しんでいるかのように見えた。

 

嫌われる勇気

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